
生きていくのに不可欠な「お金」について、自信を持って理解できていると答えられますか?
実は、日本では2022年になるまでお金について学ぶ機会がほとんどありませんでした。
高度経済成長からすでに定年退職を迎えた人たちの活躍していた社会ではそれでも問題なかったかもしれません。
しかし、これからの人生100年時代、少子高齢化社会を迎え、長生きがリスクと言われており、「資産形成」の知識が必要となっています。そのためにも一人ひとりの「お金の知識」が重要になってきています。
お金の知識を学ぶ上で、簿記は基本的な知識の一つです。
簿記が大切ということは分かったけど難しいんじゃないの?
いまさら、勉強して意味があるの?そんなふうに思っていませんか。
私は、経済の知識や経理経験がないまま、社会人を20年以上過ごしてきました。学生のように机に座って学ぶ習慣からも遠ざかっている状況から、約半年で日商簿記2級を取得しました。
この記事では、簿記が上場企業や株式会社などの世界共通の会計ルールであることや、学ぶことで就職・転職へ有利になること、個人の資産形成に役にたつことなどを解説しています。
将来への不安を解消する第一歩として、簿記を学びましょう!

簿記って会社の経理や経営状況を分析するときに役に立つことは知ってるけど、
どんな人が学ぶといいの?

いくつか種類があるみたいだけど、どれを学べばいいのかな?
もくじ ・簿記とは世界共通の帳簿記帳のルール ・簿記を学ぶことでビジネススキルの獲得、就職・転職時のPR、個人の資産形成にも役立てよう! ・体系的に簿記を学ぶための学習方法として日商簿記を取得しよう! ・日商簿記3級合格に必要な勉強時間は約100時間、合格者は12万人以上! |
簿記とは世界共通の帳簿記帳のルール
簿記を通じて、仕入、販売、生産といった企業活動を帳簿に整理するルールを学べます。
企業では活動の状況を経営や売上向上のためだけでなく、税務署や株主、金融機関等へ説明する必要があり、その共通ルールが簿記なのです。
しかも、世界中の企業が同じ簿記のルールで会計を整理しています。
簿記を学ぶことでビジネススキルの獲得、就職・転職時のPR、個人の資産形成にも役立てよう!
簿記を学ぶことには、こんなメリットがあります。
- 就職・昇進・転職の際のPR
- 会計専門職へのステップ
- ビジネススキルや売上向上につながる施策づくり、コンサルティング
- 個人の資産形成
- フリーランスや起業時の資金計画づくり
最近では、金融教育の必要性が叫ばれており、義務教育の中でスタートしました。つまり、金融リテラシーの向上はこれからの時代を生きるための必須の知識なのです。
また、企業は帳簿整理を通し、今後の売り上げを向上にも役立てています。個人資産を増やすことにも関係ないはずはありません。
簿記を学ぶことで、ビジネスでの活躍はもちろん、人生100年時代を機嫌よく暮らしていくために必要な基本的な知識を身につけることができます。
経理や経営者を目指す人だけでなく、誰もが理解していた方がいい資格といえます。
体系的に簿記を学ぶための学習方法として日商簿記を取得しよう!
簿記の資格には3つの種類があります。
- 日商簿記:最もメジャー 就職や転職に有利
- 全商簿記:商業高校向けの資格
- 全経簿記:経理・会計専門学校の学生向けの資格
1つ目が日本商工会議所が主催する「日商簿記」です。最も一般的な資格で、社会人の就職や転職に有利と言われています。
2つ目が全国商業高等学校協会が主催する「全商簿記」です。商業高校の生徒の進学や就職に有利と言われています。
3つ目が全国経理教育協会が主催する「全経簿記」です。経理・会計専門学校の学生向けの資格で、日商簿記に比べ難易度が低い傾向にあります。
このブログでは、最もメジャーである「日商簿記」についてまとめています。
日商簿記3級合格に必要な勉強時間は約100時間、合格者は年間12万人以上!
日商簿記には、1級、2級、3級、初級という4つのランクがありますが、簿記学習の経験がない人でも3級から勉強が可能です。
日商簿記3級では、個人商店や小規模企業などの経費処理を学ぶことができます。商業簿記と言われるもので、貸借対照表や損益計算書の作成を行うことができます。
日商簿記2級は、商業簿記に加えて工業簿記の知識が必要となります。工業簿記は、材料を加工し商品を作るための会計ルールで、原価計算などの知識が必要となってきます。営業利益や経常利益といった報告式の損益計算書について学習するため、株式会社や上場企業などの財務諸表についての理解が深まります。
財務状況を理解するためには3級だけでは十分ではないと感じたため、2級を目指すことにしました。会計職を目指す方や投資などで財務諸表の分析等が必要な方は2級まで学習することをお勧めします。
3級に必要な学習時間は100時間、2級は約200時間と言われています。仕訳という言葉すらを知らなかった簿記初心者の私でも3級と2級合わせて約280時間で合格できました。
商工会議所の検定試験のHPによると、日商簿記3級は毎年30万人以上の人が受験し、合格者は平均12万人以上、合格率は約38%です。
受験方法は、統一試験とネット試験(1級は統一試験だけ)、団体試験による受験が可能です。合格率を見るとネット試験の方が少し高くなっています。
統一試験は、集合形式の試験で、6月、11月、2月の年3回行われています(1級は6月と11月の2回)。
ネット試験は、テストセンターで受験することができ、年間を通じて受験することが可能です。
団体試験は、企業や学校等が学生向けに取りまとめて申込み、実施しています。
一般の受験生は、統一試験かネット試験で受験することとなります。ネット試験は合格率が少し高いですが、学習がある程度進んでから申し込む人が多いのが要因と考えます。私は3級、2級とも統一試験で受験しました。試験日に向け進捗管理が必要となりますが、締め切りに追われないと学習が進められない私の性格には合っていたと思います。ネット試験で受験することを選んでいたら、なかなか学習が進まず受験までたどりつけなかった可能性もあっただろうと思います。
働きながら簿記3級・2級に合格した学習方法や勉強を続けるための工夫については、下記の記事をご覧ください。
〈リンク〉勉強方法